
砂漠

チュニジアの南部は、世界最大の砂漠・サハラの入り口。カルタゴ以前の先住民族・ベルベル人の集落が点在するこの砂漠地帯には、沿岸部とは全く異なる風景が広がっています。
悠久のサハラ砂漠で、赤い地平線をのぞむ
チュニジアの南部約半分を占めるエリアは荒涼とした大地「Le Grand Sud(広大な南部)」が広がり、悠久のサハラ砂漠へと続いています。チュニジアの砂漠は広大なサハラのほんの一部にすぎないものの、見渡す限りの砂丘や、ナツメヤシの繁る豊かなオアシスなど、旅人のロマンをかきたてる幻想的な風景が存分に楽しめます。4WDで南部に向かうと、砂漠への中継地・ガフサを過ぎたあたりから次第に岩肌が目立ち始め、確実に風景が変わっていくのが感じられます。

数々の映画のロケ地となった、チュニジアの砂漠

チュニジアの砂漠は、映画のロケ地としても有名です。『スター・ウォーズ』の主人公であるルーク・スカイウォーカーの故郷「タトゥーイン星」は、オング・エル・ジュメル砂丘。そのほか、『猿の惑星』、『イングリッシュ・ペイシェント』など、映画ファンなら一度は訪れたいスポットがたくさんあります。

一生に一度は訪れたい、旅人憧れの風景
砂漠を訪れるには、4WDをチャーターするのが一般的です。時間はかかりますが、憧れの幻想的な景色を一目見るだけでも、苦労して訪れる価値大です。

マトマタ
マトマタは、ベルベル人の「穴居住宅」が有名。岩砂漠の表面に穴を空け、部屋が足りなくなれば横に掘り進めるというスタイルで拡張された住居は、夏は涼しく冬は暖かい快適な空間。穴居住宅を用いたホテルもあり、砂漠の民の暮らしが体験できます。

ドゥーズ
岩砂漠、土漠が多いチュニジアの中でも、最も砂漠らしい砂漠がここドゥーズにあります。キャラバンがラクダを引く姿を目にすることもできるかもしれません。ドゥーズでは毎年12月に「サハラ・フェスティバル」が開かれ、民族衣装を身にまとった砂漠の民が、曲芸やパレードなどを披露し、大いに盛り上がります。

クサール・ギレン
赤味をおびた砂丘が美しいクサール・ギレンは、97年アカデミー賞作品賞ほかを受賞した映画『イングリッシュ・ペイシェント』のロケ地ともなっています。ドゥーズからさらに南東へ約140キロの地の果てですが、地平線を沈む夕日を眺められれば、苦労してたどり着いた価値があるというもの。